今から20年ほど前、洋服の出荷作業をしていた頃のことです。
お店によってはハンガーにつるしたままの状態で納品できない取引先もあり、その会社では全出荷を箱詰めで行っていました。ジャケットなどはハンガーをつけたまま箱に平らに入れます。まるで「のしいか」のようでしたが...
もちろんダンボールは必須アイテムで、ロゴもバッチリ印刷されています。でも、箱の大きさはなぜか3種類しかありませんでした。もしかしたら、当時はそういうものだったのかもしれません。
発送する商品の大きさや量はいろいろありました。大きすぎると商品が片寄ったりしてシワがついてしまいますし、輸送中に箱がつぶれたりして商品に影響が出てしまいかねません。しかも、送料は箱の大きさで判断されていましたので無駄な空間=無駄な経費となって即跳ね返ってきてしまいます。
かといって、ギュウギュウに詰めても商品がシワシワになってしまいますし、梱包のテープがはがれてしまうかもしれません。
どうするか?
カッターを片手にカスタムします、ダンボール箱を。だいたい以下のような手順です。
1.ダンボール箱の「高さ」の4辺に余っている空間分の切り込みを入れる。(商品の高さ分だけ残る)
2.側面4面の内側に切り込みの止まり部分を結ぶようにして折れ目となる横の線をつける。(元からあったふたになる折れ線と2本の線ができる。これをまっすぐに入れると仕上がりがきれい)
3.つけた折れ目でダンボールを折る。
4.ふたが長くなりすぎる場合は適当に切りそろえる。
と、完成です。
店舗備品など通常の商品よりも大型の物を出荷する場合にも適当な箱がありませんので、2つに分割して別のダンボール箱とジョイントしたりもしました。横長の場合は、まるで電車ごっごでも始めるかのような形に仕上がります。
引越しの梱包作業などでご経験があるかもしれませんが、業者の方は運搬スペースの都合上限られた大きさの箱しか用意できませんので、本当に上手に梱包しますよね。しかもきれいです。あれこそ究極のオーダーメイドダンボールではないかと思ってしまいます。